読書猿『独学大全』 第2話(全3話)【書評】

最終更新: 2月13日


読書猿の独学大全 書評
独学を続ける人のための独学大全


賢くなり続けたいと思っている。

しかし、賢くなり続けることは難しい。


賢くなり続けることに成功した偉人たちは、

『独学者』であった。


『独学者』であり続けることができれば、

賢くなり続けることが叶う。



本書には

『独学を成功させるためには理性が必要で、
理性は知ることと、学ぶことで強化することができる』

とある。



そして、学ぶこと、考えること、自己コントロールすること、

これらを助けるツールたちを『外部足場』と呼んでいる。




この、独学の継続化を実現させる

『外部足場』となる技法が本書では紹介されている。



第1部『なぜ学ぶのかに立ち返ろう』の中にある、

15の技法から3つを抜き出し紹介させていただく。



1.学びの地図を自分で描く「学習ルートマップ」


学習ルートマップとは、現状と目標を書き出し、

目標へ向かうルート、ステップを書き出す手法。


独学者の「地図」となる。


そして、この地図は常に変化し続ける。


学習を始める前と、始めた後では想定されるルートは変化する。

故に、『学習ルートマップ』は常に変化し続ける。



例えば、自動車で向かう遠出の旅行では、

たびたび予定通りにいかないことがある。


あらかじめ計画したルートがあるとしても、

予期せぬ渋滞や、道路工事や事故により

予定通りにいかないことがある。


その場合、迂回してルートを変えるか、到着時間を遅らせる、

といった当初と違うルートを辿ることとなる。


これが独学であれば、なおさら変更は起こる。


しかし、学習の道筋をあらかじめ把握しておけば、

予期せぬ出来事がおきても対処することができる。

つまり、理性的に学習を進めることができるということだ。




2.『1/100プランニング』


独学は「とにかく頑張る」では持続しない。

目標をたてた当初は高揚感で行動ができる。


しかし、時間と共にその勢いは低下してしまう。


時に「このままじゃダメだ」と反省をするけど

結局、持続できないことがほとんどだ。



そんなとき、達成したい目標を100として、

これを100分割にして1つ1つ積み重ねる。



例えば、洋書の翻訳をするとする。


200ページある洋書を翻訳したいと決意をしたとして、

漠然と勢いだけで始めたとしても長続きはしない。


1日2日は勢いでできるかもしれない。

しかし、3日もたつと「今日は他の事頑張ったから」

などと言い訳を並べてその勢いは低下してしまう。


意思の力だけでは持続できないのが科学的にも証明されている。


このような事態を回避するために『1/100スケール』を活用する。


まず、学習全体を数値化する。

次に200ページのサイズを小さく分割をする。


こうすることで、一日、2ページの学習を

100日続ければ達成できることが明らかとなる。


これを何日続ければ完了するのか?


ゴールが明確になれば持続力は増す。

さらに、中間地点がどこなのか?

これも把握することができる。


学習開始から30日後の自分の地点

これがわかると継続しやすい。


千里の道も一歩から




3.『共に読むことが開く知的共同体 会読』


学習の挫折を防ぐ会読。

会読とは、1冊の本を複数の人数で読むこと。


江戸時代の末期、幕末の時代は、

この会読が頻繁におこなわれていたという。


松下村塾、適塾、藤樹書院、慶應義塾、など


江戸時代の学問イコール読書だったこともあり、

日夜、会読がおこなわれていた。


会読が、学びの挫折を防ぐ理由は、仲間がいるから。

仲間がいることで、相互理解が深まり、共感もうまれる。

一体感と目標達成の意欲が会読を後押しする。


なにより、利他の精神豊かな日本人は他人との約束を守る。

現代に置き換えたとして、会読の約束さえしてしまえば、

よほどのことがない限り、実行される。まさに、外部足場だ。



しかし、よいことばかりの会読にも難点はある。

それは、仲間が見つからないという点。


これが江戸時代だとしたら、同志をみつけるために、

『脱藩する』など、志高く行動をする必要があっただろう。

それが、現代ならば、独り会読は割と気軽にできる。


「一人会読」とインターネットで調べてみる。


すると一人会読をしている人たちを見つけることができる。

このように、誰かに読んでもらうことを想定した一人会読ができる。


これを実践してみると、あらたな世界が広がる。


実際、本を文章化することは、

容易ではないことに気が付くはずだが、

その本の理解度を格段に高めることができる。


続けていれば、共感者も現れる。





我々は外部足場に助けられることで、
認知的にも非認知的にも、
自身の能力を向上させることができる。
独学は、船を修繕しながら続ける航海のようなものだ。
外部足場の概念を使って言い換えれば、
この足場を使いながら/探し集めながら「船」を修理し、
我々は独学というっ航海を続けるのである。(P30より引用)



賢くなり続けることを実現するために独学を続ける。

これを意思の力だけで持続させるのは困難なことだ。


理性を保つために、学び、知ることを継続させること、

これを外部足場をつかって実現させていきたい。


『独学大全』は、独学者のための、独学者による本です。

あなたも、独学者による著者が教える、

外部足場を使って、独学を継続してみてはいかがでしょうか。



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